2017年10月28日(土)、持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)の実現を目指す関係者が集い、未来の教育を描く 場『Educators’ Summit for SDGs 4.7 – For fostering out Global Citizenship』を聖心女子大学グローバルプラザにて開催いたしました。
イベント当日は100名を超える参加者が会場に集まり、前半は様々な分野の第一線で活躍する6名の教育関係者によるライトニングトーク、後半には実践編として3つの分科会に分かれ、SDGs 4.7に関するワークショップや講義を実施。
全体を通じ、参加者同士が意見を共有し、繋がる対話の時間を設けたことで、学ぶだけでなく、参加者自らが体験し、知識を深め、未来へのビジョンを参加者同士で共有し合う場となりました。以下、当日の様子をご報告いたします。
当日の様子【RTV(リアルタイムビデオ)】
Message
Opening
イベントレポート〜オープニング
当日は一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)代表理事 辰野氏より開会挨拶と、今回のテーマとなる「SDGs 4.7」についての紹介から始まりました。「この目標の実現に向けたキックオフとなる本日、未来へ続く深い時間をお過ごし いただければ。」と辰野氏。
続いてUNESCOバンコク事務所 プログラムオフィサーのLay Chen Tan氏より、バンコクから映像でのご挨拶。「グローバル・シチズンシップ教育(GCED)、持続可能な開発のための教(ESD)のキーポイントは、変容を促す教育です。学習者が彼らを取り巻く世界のダイナミクスを理解し、彼ら自身の社会での役割や責任を理解し、21世紀の社会の課題に自分たちが自ら行動していかなければいけないことを理解することです。」と、メッセージをいただきました。
また、今回の会場をアレンジくださった聖心グローバル共生研究所・副所長、聖心女子大学教育学科教授の永田佳之氏より、会場であるグローバル共生研究所の成り立ちとSDGsとの関連性についてお話いただきました。「グローバル時代の共生を象徴するように作った、聖心グローバルプラザ。そして、1階にある展示・ワークショップスペース『BE*hive』の名前は、人間存在を深めるための教育というコンセプトを生かす意図で、敢えて”Bee”ではなく”Be”と名付けた空間です。」 多様なバックグラウンドを持ち集まった参加者が「未来の教育」をキーワードに語る本イベントにふさわしい空間で、いよいよ6人の教育関係者によるライトニングトークがスタートし、続いて3つの分科会へと進みます。
Lightening Talks
ライトニングトーク
①「持続可能な開発のための教育(ESD)の更なる推進に向けて」
文部科学省国際統括官付 国際統括官補佐
鈴木規子 氏
鈴木氏からは、これまで日本が推進してきたESDとSDGsの関係・つながりについて、「ESDは持続可能な社会の担い手づくりを通じて、SDGsが掲げる17全ての目標の達成に貢献するもの」であるとお話いただきました。
また、昨今のSDGsの広がりを踏まえて、今後の日本の教育について「2017年3月公示の小・中学校学習指導要領の改定に伴い、『持続可能な社会の創り手』の育成が掲げられており、各教科に関連する内容が盛り込まれている。今回の改訂で、持続可能な社会の担い手を創る教育であるESDが、新学習指導要領全体において基盤となる理念として組み込まれたと理解できる。」と解説くださりました。
②「開発教育/国際理解教育とSDGs 4.7」
独立行政法人国際協力機構
広報室 地球ひろば推進課 課長 内藤 徹氏
内藤氏からは、独立行政法人国際協力機構(JICA)の活動とSDGs 4.7との繋がりについて、JICAの具体的なプログラム紹介と共にお話いただきました。
その上で、「グローバル社会が進むにつれ、教育に求められることも変わってきていると感じている。 『社会は 競争から共生へ』『話し合いは 討論から共創へ』『課題解決の方法は 正解探しから判断へ』『グローバル化の実情は 多国籍、国内の地方まで』 といった要素が大切になってくる」と示し、今後、SDGs 4.7がこれまでの様々な教育分野を繋げるプラットフォームになり得るのではないかというお話がありました。
③「インターネット前提社会のグローバル・シチズンシップ教育について」
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授 大川恵子 氏
自身のプロジェクトにおいて、いかに地球規模の問題に対する気づきを促しているかをAwareness, Skills, Actionの3つのステップとともに紹介した上で、「今の世界では、2つのGlobal Society(インターネットと地球)において市民意識を持ってもらえることが大切だと思っている。」と、大川氏。
「2000年には6%しか使っていなかったインターネットは今や51.7%が使っているものになった。だからこそ、インターネットとどう関わるか、ということはこれから大切であり、地球での実際の活動だけでなく、インターネット社会における市民意識を育てたい。」というお話もありました。
④「グローバル・シチズンシップ・プロセスを活用した国内外のグローバル教育プログラム」
(一社)グローバル教育推進プロジェクト (GiFT) 代表理事 辰野まどか 氏
辰野氏からは、自身とグローバル教育との関わりの原体験となるご自身のお話と、“世界をよりよくする志”グローバル・シチズンシップ育成のために行なっているGiFTの教育プログラムについて、「私たちGiFTの教育プログラムは、すべてGiFTの提唱するグローバル・シチズンシッププロセスに沿ってデザインしている。それは、①自分を知り、②相手を知り、③共取り組み、④社会に参画する4つのプロセスを経ることで、自らが持つグローバル・シチズンとしての自覚を持てるようになること」が大切だとお話がありました。
⑤「中学校におけるグローバル・シチズンシップ教育の可能性」
文部科学省研究開発学校上尾市立東中学校グローバル・シチズンシップ科研究主任 松倉紗野香 氏
松倉氏からは中学校という教育現場での具体的な事例について、「文部省から研究開発学校の指定を受け、総合の時間を『グローバル・シチズンシップ科』としてカリキュラムを作り、世界のことを自分ごととして考えることができるよう工夫している。平成29年の学習のテーマにSDGsを取り入れていて、各学年の学習のテーマにそれぞれ設定して、学年ごとに取り組みを行なっている」と、ご紹介。プログラム導入時に大切にしている3つの学習ステップとともにお話いただきました。
⑥「クリエイティブ学習を通してアイデンティを育てる:米国MITメディアラボのとりくみ」
マサチューセッツ工科大学メディアラボ 博士研究員 村井裕実子 氏
「人は人に関わることについて、何かを作りながら学ぶ時に一番学ぶ。作りながら学ぶプロセスが、クリエイティブ・ラーニングである」と言う村井氏。
「実際に物を作って、仲間からフィードバックをもらうことは、社会のアクティブなクリエーターとしてのアイデンティティを持つことにつながる」とクリエイティブ学習について語りながら、「これはグローバル・シチズンシップにも繋がるものだと思う」と、語ってくださいました。
Selected Session
分科会
①「ハンズオンで考えるクリエイティブ学習を通した
グローバル・シチズンシップの育成」
マサチューセッツ工科大学メディアラボ 博士研究員 村井裕実子 氏
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科専任講師 前川マルコス貞夫 氏
村井氏のファシリテーションのもと、分科会①ではクリエイティブ学習を実施。多様な材料を使い、「みなさんのお気に入りの、明日のグローバルシチズンにとって大事なキーワードをモチーフにした、動く作品」をチームごとに作るワークショップを行ないました。作成後は、「クリエイティブラーニングスパイラル」に自分たちの作成工程を照らし合わせて、グループごとで振り返りを実施。 4P(Project, Passion, Peers, Play)はどのような役割を果たしていたか?という問いかけのもと、参加者が自らの作成工程を振り返りながら、クリエイティブ学習を体感する時間となりました。
②「グローバル・シチズンシップ教育テンプレートと日本における活用」
UNESCO バンコク事務所 プログラムオフィサー Ms. Lay Cheng Tan
宮城教育大学教授 市瀬 智紀 氏
玉川大学教授 小林亮 氏
上尾市立東中学校 グローバル・シチズンシップ科研究主任 松倉紗野香 氏
一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)リサーチフェロー 木村大輔 氏
UNESCOバンコクとテレビ電話をつなぎ、Lay Cheng Tan氏よりグローバル・シチズンシップ教育を広めるために現在作成中の学校教育を対象としたハンドブック「A pedagogical guidance on global citizenship education」についての講演をいただきました。また、市瀬氏からは多文化に対応できる教員育成について、小林氏からはネパールでのプロジェクトに関連した大学でのプログラム事例を紹介。松倉氏からは自身の中学校における教育現場の事例紹介、そして木村氏からは海外で展開されているグローバル・シチズンシッププログラムと21世紀型教育のあり方についてお話がありました。
③「SDGsの理念を体感する教育ゲーム『2030 SDGs』
-SDGsを通じた未来を創る教育の可能性を探る-」
一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト (GiFT)
シニア・ダイバーシティ・ファシリテーター 鈴木大樹 氏
分科会③では、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)のシニア・ダイバーシティ・ファシリテーター鈴木氏がファシリテート。SDGsを体感しながらゲーム感覚で学び合えるワークショップを通して、参加者全員で世界を共創する時間となりました。
ワークショップでは、世界が直面する課題に向き合い、経済、環境、社会のバランスを保つことを目標にゲームを進めていきました。それにより、SDGsの本質は何なのか、どうしたらより良い世界を創ることができるのかなどの問いが浮かび、90分という短い時間の中でも、世界の動きを疑似体験し、それぞれの気づきが、他の参加者の学びになる対話の場が生まれていました。
Reflection
当日の振り返り
分科会を終え再び大会場に集合し、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)シニア・ダイバーシティ・ファシリテーターの鈴木氏のファシリテートで、本日の全体振り返りを実施しました。異なる分科会に参加した人同士でグループを作り、1日を通して「どのような学びと発見があったか?」「持ち帰りたいことや、始めることは何か?」の2点の共有では、参加者たちの話が止まらないほどの盛り上がりでした。
また、更に大きなグループを作り、“本日の出会いと学びを通してのビジョン”をポストイットに書いて共有しました。一人ひとりの今後のアクションとビジョンが、会場後方に用意されたりんごの木に飾られました。
<参加者が掲げた今後のビジョン>
- 今受け持っているクラスの子に、自分らしさ、仲間の良さがわかる学びの構築をする。
- 全国の学校でESDを推進する。
- 企業のCSR活動の推進を通して、「人」の行動変容を促し、2030年のSDGs達成に貢献する。
- 生徒がGlobalな視点でCreativeな学びをつづけられる環境・授業を作っていく。
- グローバルな視点、Nationalな視点を改めて考えてみる。
- 常に新しく学び、呼吸することを心がけたい。教育分野を勉強したい。
- SDGsを「自分ごと」にできる人を増やす機会の創出をする!
未来に向けたアクションが明確になり、更に盛り上がる会場では参加者同士の新たな繋がりが生まれていたようでした。最後に、実行委員会の市瀬智紀氏より閉会の挨拶をいただき、「SDGsは世界にある課題とその解決のために目指す方向を、17にまとめてくれました。グローバル・シチズンシップはそのための人材育成に貢献できるものだと思います。」というメッセージと会場の温かい雰囲気とともに、「Educators’ Summit for SDGs 4.7 –For fostering our Global Citizenship」は幕を閉じました。
Voice
参加者の声
- グローバル・シチズンシップというキーワードのもとに、様々なステークホルダーの方々が集まり、交流することで生まれる可能性を感じました。アプローチ・方法論は多様ですが、このような場で対話し、今後の協働に繋げていくことが必要だと思います。(学生)
- 教育が人間の全てに大切だと気付いた。また、自分の意見を卑下することなく伝えることが大切だと実感した。(団体職員)
- 遠い世界のことを自分ごととして考えられるようにならなければいけないことを、改めて気づかされました。「教育」が日本の未来を担っている ことも強く実感しました。(会社員)
- SDGs 4.7は一言で定義できるものではなく、その分教育現場でのコミットメントも難しいと思いますが、非常に重要なテーマだと思いました。 (会社員)
- SDGsの中でGlobal Citizenshipがどのように位置付けられているのか、様々なセクターの中でどのように取り組まれているのかが良く分かりました。(教職員)
Lecture
特別講演&懇親会
<特別講演>
「Education 2030に向けた日本の教育~世界の潮流とともに〜」
文部科学大臣補佐官、東京大学教授、慶應義塾大学教授 鈴木寛 氏
特別講演・懇親会は会場を「Café JASMIN」に移動。この日は特別講演として、文部科学大臣補佐官 東京大学教授、慶應義塾大学教授の鈴木寛氏にお越しいただきました。「我々大人が21世紀をつくり、22世紀まで生きる子どもたちのベースをつくってあげることが、教育の基本である。」というお話から始まり、20世紀に必要とされてきた能力と学校教育の様子や、その結果生まれた21世紀の現状についてのお話がありました。「『想定外』や『板挟み』にある現実世界を生き抜く力が21世紀には必要である。」と、今後求められる人材と教育について語る鈴木氏。「AIで解けない問題・課題・難題と向き合える人材」や「創造的・協働的活動を創発し、やり遂げる人材」についても述べられ、「アクティブラーニングをどう教えれば良いか、という考えよりも、教育者一人ひとりがActive Learnerになることが大切である。」というお話に、大きく頷く参加者のみなさんの姿が印象的でした。
<乾杯のご挨拶>
文部科学省 加藤 重治 氏
乾杯のご挨拶として、ESDの推進に長く関わっていらした文部科学省の加藤氏よりこれまでのESDの流れ、そしてこれからのグローバルな未来についてお話をいただき、さらに大きな未来に向けたエールの乾杯をいただきました。
<リアルタイムビデオ上映>
実践女子大学 松下慶太ゼミ
この日、実践女子大学 准教授 松下氏とゼミの学生が、リアルタイムビデオ(Real Time Video: RTV)を作成。映像を通して活動を振り返り、学びや気づきを深めるワークショップの記録の手法の一つとして、懇親会中盤では動画鑑賞も行ないました。
About
開催概要
2030年までに持続可能な社会を実現するための重要な指針として設定された持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、ユネスコを中心にEducation 2030という世界規模での取り組みが実施されています。2020年に向け戦後最大規模と言われる教育改革、高大接続改革が起こる中、新学習指導要領においても大切な概念となるSDGsを実現するための教育(ESD:持続可能な開発のための教育、GCED:グローバル・シチズンシップ教育、開発教育等)の浸透、活用が課題となっています。
本イベントは、未来を見据えた様々な教育の形への理解を深めながら、産官学民で教育に携わる参加者=教育者がどのように教育現場でこれらの教育手法を浸透させていくか、その道筋を描いていくことを目的に掲げ、開催いたしました。
日時 | 2017年10月28日(土) 13:00〜18:00(サミット) 18:30〜20:30(懇親会) |
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会場 | サミット:聖心女子大学 聖心グローバルプラザ 東京メトロ日比谷線「広尾駅」より徒歩3分 懇親会:聖心グローバルプラザ CAFÉ JASMIN |
参加費 | 無料 |
主催 | Educators’ Summit for SDGs 4.7 実行委員会 [事務局: 一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)] |
共催 | 聖心女子大学 グローバル共生研究所 |
後援 | UNESCO Asia and the Pacific Regional Bureau for Education 日本ユネスコ国内委員会、外務省、国際協力機構、ESD活動支援センター |
協力 | 慶應義塾大学メディアデザイン研究科 |
Educators’ Summit for SDGs 4.7 実行委員会
- 市瀬 智紀
- 国立大学法人宮城教育大学 国際理解教育研究センター長、教授
- 小林 亮
- 玉川大学 教育学部 教授
- 前川 マルコス貞夫
- 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 専任講師
- 辰野 まどか
- 一般社団法人 グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)代表理事、東洋大学食環境科学科 客員教授
- 木村 大輔
- 一般社団法人 グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)ダイバーシティ・ファシリテーター、明治学院大学国際学部 非常勤講師
- 松倉 紗野香
- 埼玉県上尾市立上尾東中学校 グローバルシチズンシップ科研究主任
Educators’ Summit for SDGs 4.7 –For fostering our Global Citizenship was held on 28th October, 2017 at Seishin Global Plaza, the University of the Sacred Heart. Over 100 participants gathered, aiming to achieve Sustainable Development Goals (SDGs) and map brighter future on various educational sectors.
The event itself provided the participants with 6 lightening talks about SDGs 4.7 from various educational specialists in the first half of this event. The latter half contained 3 sessions under different themes of Global Citizenship Education (GCED). Through opinion sharing and dialogue session, the participants spent whole time to learn SDGs, to experience by themselves, to deepen their knowledge, and to share their visions for the future.
Below is a brief summary of Educators’ Summit for SDGs 4.7.
【Real Time Video (RTV)】
Message
Opening
Event Report
Opening consists of speeches and background description
Announcing the opening of the event, Ms. Madoka Tatsuno talked about the background of the event (Representatives of GCED conferences teamed up for this event and this would be followed by training programs). She also introduced the concept and goals of SDGs 4.7, and its goals to collaborate various educational programs, which are ESD, GCED, International understanding education, Development Education, Human rights education, Creativity Education and so on.
Welcome remarks from Ms. Lay Cheng Tan, UNESCO Bangkok Office Explanation on Education 2030, SDGs 4.7 and its project on GCED
On live online video, Ms. Lay Cheng Tan send a message; “The key point for GCED and ESD is the concept of transformative education. The learners understand the dynamics of the world around them, and the roles and responsibilities to themselves in the society. In addition, they understand they need to take initiatives to tackle the issues in the society for the 21st century “.
Welcome speech from Professor Yoshiyuki Nagata, from University of Sacred Heart
Professor Yoshiyuki Nagata, co-organizer of this event, explained how the institute where he works was launched and its concept and the connection with SDGs 4.7. He presented “Seishin (secret heard)- global plaza represents co-existence of human being. The concept of the workshop space ‘BE*hive’ is about education for deepening human existence, so we named it as not ’Bee*hive’ but ‘BE*hive’. The event proceed to 7-minute Lightening Talks by 6 distinctive speakers in order to give the participants the valuable overview related to SDGs 4.7 and followed by 3 workshop sessions.
Lightening Talks
Advancing Education for Sustainable Development (ESD) in Japan
Ms. Noriko Suzuki
Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT)
Ms. Suzuki introduced how ESD has been part of the mainstream concept of curriculum guideline. The initiative started in 2002. She explained that ESD, which can be defined as an education for global citizens to create sustainable society, has been included as a basic concept through the whole curriculum. She also explained ESD as a driving force to contribute to the achievement of 17 SDGs goals through fostering citizens who are actively participate in the society.
SDGs 4.7 in Development Education and International Understanding Education
Mr. Toru Naito
JICA Global Plaza
Mr. Naito explained JICA’s engagement on development education in schools. They recently published materials on how to conduct development education in classroom by videos. In addition, he stressed that the society is transforming from the concept of competition to coexistence, and dialogue will change from argument to co-creation. Decision making will be more important than finding answers in problem solving, and globalism will be accelerated with diverse cultures even urban areas.
Global Citizenship Education in the era of internet society
Ms. Keiko Okawa
Graduate School of Media Design, Keio University
Ms. Okawa talked about design and society. The most significant part in her talk was about digital citizenship. She mentioned that the current world has two dimensions of global society; the real society and internet society.
Internet society is all connected with the world and who “own, protect, create, manage, belong to” the internet society is a keyword to students to understand their belonging in the planet.
Global Citizenship Development Process and its implementation
Ms. Madoka Tatsuno
Global Incubation and Fostering Talents (GiFT)
Ms. Tatsuno explained GiFT’s global citizenship education concepts, pedagogies and programs. GiFT’s process of fostering global citizenship (1. Understanding/ Accepting self, 2. Understanding and Accepting others, 3. Co-creating with others and 4. Contributing to the society) was introduced to develop participants global citizenship and its contribution on competencies in domains. GiFT’s global citizenship educational program has been implemented into various sectors including schools, government agencies, and business enterprises etc.
Possibility of Global Citizenship Education in Junior High School
Ms. Sayaka Matsukura
Department of Global Citizenship, Ageo Higashi Junior High School
Ms. Matsukura works at Ageo Higashi Junior High School, which was selected as a research and development school by MEXT. She introduced her projects on Global Citizenship subject which attracted great attention from school teachers particularly about “how to” in classroom. Each year’s specific learning target and process, and how the evaluation scheme was built among teachers. They started to implement SDGs into classrooms education by setting several themes from 2017, and introduced 3 learning steps she focuses on then she implements the educational programs.
Fostering Identity through Creative Learning
Ms. Yumiko Murai
Massachusetts Institute of Technology (MTI) Media Lab
Ms. Murai presented creative learning and its relation with global citizenship in the era of internet-connected society. She said “the concept and pedagogy are interesting. Projects, Passion, Peers and Play (4 Ps) and procedure (imagine, create, play, share, reflect and imagine…). The methodology is fully fit into the connection with local, national and global topics. She explained that people can learn how to involve with others when they create something new together, and such experience can be connected towards global citizenship.
Selected Session
3 Theory Workshops
Global Citizenship through Creative Learning
Ms. Yumiko Murai (Massachusetts Institute of Technology (MTI) Media Lab)
Dr. Marcos Sadao Maekawa (Senior Assistant Professor, Keio University Graduate School of Media Design)
Creative Learning parts conducted actual workshop with the theme of global citizen. Same as design thinking, participants actually created and shared ideas about global citizenship and shared all productions among the participants. In the reflection session, Ms. Murai introduced “Creative Learning Spiral” to reflect characteristics of way of thinking individually and in groups as well. Participants deepened their learning and found interesting diversity within group.
UNESCO’s Global Citizenship learning objectives and its implementation in Japan
Ms. Lay Cheng Tan (UNESCO Asia and the Pacific Regional Bureau for Education, Thailand)
Mr. Tomonori Ichinose (Research Center for International Understanding in Education, Miyagi University of Education)
Mr. Makoto Kobayashi (College of Education, Tamagawa University)
Ms. Sayaka Matsukura (Ageo Higashi Junior High School Chief of Department of Global Citizenship)
Mr. Daisuke Kimura (Diversity Facilitator, Global Incubation and Fostering Talents (GiFT))
GCED template and its implication to the education system in Japan were introduced in the workshop. The values of the session were mainly two parts; template and learning objective in Japanese translation and presentation from our GCED conference teams. The GCED template itself encourages to start global citizenship from young ages, but in reality in Japanese education the coherent GCED was not implemented well, particularly in high school level.
2030 SDGs Card Game workshop (fostering global citizenship and ESD)
Mr. Taiju Suzuki (Senior Diversity Facilitator, Global Incubation and Fostering Talents (GiFT))
Mr. Suzuki facilitated SDGs Card game. The game encourages participants to critically think about social issues and elicit learning that how each person’s action affects on global/local society.
In 90 minute workshop, participants worked on how to make the global society a better place, and such challenge have them realize hints to achieve SDGs. The reflection parts also contributed to participants understanding and instigate actions towards sustainable global society.
Reflection
Think of future steps
After the selected session, participants gathered again and facilitator Mr. Taiju Suzuki conducted reflection session. It enabled participants to bring specific things back to their life and educational programmes. Collaboration among stakeholders and openness of schools to outside actors are keyword to bring SDGs 4.7 concept into success.
<Future Vision by participants>
- I’d like to construct learning environment that my students can realize their identity and friendship.
- I will foster Education for Sustainable Development in all Japanese school.
- I contribute to achieve SDGs in 2030 by fostering CSR activities in business sector and change person’s behavior.
- I create a learning environment that students can have global perspectives and continue creative learning.
- I’d like to rethink “global” and “national” perspective.
- I’d like to make opportunities for people to think of SDGs as close topic to themselves.
At the end of this event, Professor Ichinose greeted that SDGs represents global issues and the direction to solve them. Global Citizenship contributes to foster human resources to overcome today’s situation. The event was successful in terms of bringing many stakeholders into SDGs 4.7, awareness raising, importance of SDGs 4.7 in education and technical methods to bring the pedagogies into classroom in cooperation with various stakeholders. This event had many corporate people, Technology people, in addition to teachers and researchers in ESD and GCED. It was valuable moment to connect various sectors into education. Many of them expects to have another session when UNESCO publishes the new templates.
Voice
Participants’ Comments
- By gathering and interacting with multi-stakeholders under the keyword “Global Citizenship”, I felt great potential and positive energy from there. Although approaches and methodology are diverse, it is necessary for us to connect ourselves to the next step of co-creation through dialogue like today. (Student)
- I noticed that education is the most important essence for human beings. It is important to tell my own opinion without self-deprecating.(Member of an organization)
- I realized we need to be more familiar with global topics. I strongly felt that the future of Japan depends on “Education”. (Office worker)
- Since SDGs 4.7 won’t be defined by a single word, it is difficult to fully understand and commit towards it. Nonetheless it is a very important theme. (Office worker)
- I could understand well that how “Global Citizenship” is placed in SDGs 4.7 and that how people are taking actions in different sectors. (Teacher)
Special Lecture
~Networking Event
Special Lecture
Education 2030 and Japan’s education outlook
Professor. Kan Suzuki,
Chief Policy Officer, Advisor to Minister of MEXT
Professor of Tokyo University, Keio University
Professor Suzuki introduced how the MEXT is trying to transform education system towards 2030. Unlearning from existing value and existing curriculum is a keyword in Japan since Japan was the most successful country of industrialization era; refine, prototype and sophisticate the products under the manual and following the rule. He stressed importance of unlearning of manualization and knowledge-based era to live in the globalized and AI era of uncertainty with no “right answers”. It was impressive that he mentioned that everyone can be active learners and adults can show their positive attitude to children to promote active learning.
Greetings
Mr. Shigeharu Kato
Former Director-General for International Affairs, Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT)
Mr. Kato, who was in charge of promoting ESD for a long time, made a short speech about ESD stream so far and mentioned globalized future. Wishing hopeful future for children and youths, he addressed message to cheer up education for 21st century.
~Real Time Video Reflection~
Professor Keita Matsuhista and his student (Jissen Women’s University)
Professor Matsushita and a student created Real Time Video, which is one of the ways to reflect workshop visually through watching the movie. They recorded the event from the morning and edited throughout the day, so that the participants could watch the movie at the end of the day to recall the learnings.
About
Program details
Sustainable Development Goals (SDGs) has been set as the important goals in order to achieve the sustainable society by 2030. While Japan faces fundamental educational reforms with High Schools/Universities Articulation Reforms, this project contributes to foster teachers and educators who can maximize learning towards sustainable society and global citizenship.
The event aims to draw a picture together with educators from various social sectors and have deeper understanding of important concepts and tools in education for SDGs, Goal 4.7 in particular, which are closely related to ESD (Education for Sustainable Development), GCED (Global Citizenship education), Development Education, and etc.
Date | 28th Oct., 2017 13:00〜18:00 (Summit) 18:30〜20:30 (Special lecture & Networking time |
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Venue | Seishin Global Plaza, Seishin Girls University (the University of the Sacred Heart) Exhibition was placed with related educational materials (3minute walk from Hiroo Station, Tokyo Metro Hibiya Line) |
Organized by | Executive Committee for Educators’ Summit for SDGs 4.7 [Admin Office: GiFT ] |
Co-organaized by | University of the Sacred Heart |
Supported by | UNESCO Asia and the Pacific Regional Bureau for Education, Thailand Japanese National Commission for UNESCO, Ministry of Foreign Affairs of Japan, Japan International Cooperation Agency (JICA), ESD Center in Japan |
Cooperated by | Graduate School of Media Design, Keio University |
Educators’ Summit for SDGs 4.7 Executive Committee Members
- Prof. Tomonori Ichinose
- Professor, Research Center for International Understanding in Education
Miyagi University of Education - Prof. Makoto Kobayashi
- Professor, College of Education, Tamagawa University
- Dr. Marcos Sadao Maekawa
- Senior Assistant Professor, Graduate School of Media Design, Keio University
- Ms. Madoka Tatsuno
- Executive Director/ Trustee, Global Incubation and Fostering Talents Visiting Professor
Faculty of Food and Nutritional Sciences, Toyo University - Mr. Daisuke Kimura
- Diversity Facilitator, Global Incubation and Fostering Talents Part-time lecturer,
Meiji Gakuin University - Ms. Sayaka Matsukura
- Chief of Department of Global Citizenship, Ageo Higashi Junior High School