SDGs4.7カフェ

SDGs4.7 CAFE

 -SDGs達成を目指した教育に出会うカフェ-

2018年9月16日、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)は、聖心女子大学にて開催された未来の先生展2018にて、『SDGs4.7 CAFE-SDGs達成を目指した教育に出会うカフェ-』を実施しました。

今回で2度目の開催となるSDGs4.7 CAFE(第1回目の様子はこちら)。5人のゲストの方をお迎えして、それぞれの方のSDGs教育の取り組みをご紹介いただくワークショップを開催しました。当日は立ち見が出るほどのお客様に足を運んでいただき、。5人の方が紹介くださる教材や資料に参加者のみなさんも興味津々の様子でした。以下、当日の様子をご報告いたします。



<SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)について>

20159月に、ニューヨーク国連本部にて、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が全会一致で採択され、2030年までに持続可能な社会を実現するための指針として、17の目標(ゴール)が持続可能な開発目標(Sustainable Development GoalsSDGs)として設定されました。


【SDGs 4.7(ゴール4項目7)】
2030 年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化が持続可能な開発にもたらす貢献の理解などの教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために、必要な知識とスキルを習得できるようにする。

 

ゲスト一覧

ゲストトークの様子、およびゲストがおすすめする教材等を、コメントとともにご紹介します。
【石田 一郎氏 プロフィール】
朝日新聞社のSDGsプロジェクトのまとめ役を務めている。国連グローバルコンパクトネットワークジャパン「SDGsタスクフォース」のメンバー。趣味は自転車で峠道を登ること。

朝日新聞社 マーケティング本部長 石田 一郎氏

より多様で複雑に絡み合う社会における課題の解決には問題を可視化することが必要。その疑似体験をするために、新聞を使って社会の出来事をSDGs17のゴールに照らし合わせて考えていくワークを先生方に体験してみてほしい、と石田氏。SDGsを扱うことで、教科の枠を超えた高い視座、多面的な視点で捉え、学ぶ意欲を育てるきっかけにもつながりそうだと、会場の参加者も興味津々でした。


<石田氏のおすすめワークショップ>
  

新聞を活用したSDGsワークショップ 
日頃から目にする新聞記事から、SDGsの各ゴールとの関連性や解決策などの気づきを実際に言葉にし、参加者同士で対話することで、一人ひとりがその記事の内容とSDGsをつなげて考えるだけでなく、自分なりにそのつながりの理由を表現することでSDGsをより身近に感じることができるワークショップ。


 

上田壮一氏 プロフィール】
2001年にThink the Earth設立以来、コミュニケーションを通じて環境や社会について考え、行動するきっかけづくりを続けている。主な仕事に地球時計wn-1、携帯アプリ「live earth」、全天周映像「いきものがたり」、書籍『百年の愚行』『1秒の世界』他多数。2017年にSDGs for Schoolプロジェクト開始。多摩美術大学客員教授。

一般社団法人Think the Earth 理事 上田壮一氏

別プロジェクトで聞こえてきた「仲間がいたらもっと動ける」という現場の先生たちの声をきっかけに、動こうとしている先生方と一緒にSDGsブックを制作した上田氏。SDGsに関する途上国・先進国での事例をふんだんに取り入れ、「具体的に知る」だけでなく、知ったことで自分なら・・・と新たなアイデアに意識が向くように作られています。大切にしたいゴールを順にならべて、その理由とともに仲間と対話することで、SDGsを自分ごととして捉えたくなる、そんな仕掛けがいっぱいの本をご紹介いただきました。


<上田氏のおすすめ教材>
  

「未来を変える目標SDGsアイデアブック」編著・発行:一般社団法人Think the Earth 
教育現場の教員とともに制作したアイデアブック。この本をきっかけにSDGsに興味を持ってもらい、更に詳しく調べてもらえるような仕組みになっており、掲載されているどの事例もアイディアに焦点を絞っていて、SDGsについて読者なりのアイディアを出すことができるような内容となっています。


 

【たかまつなな氏 プロフィール】
1993年神奈川県横浜市生まれ。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科、東京大学大学院情報学環教育部修了。フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、お笑いジャーナリストとして、お笑いを通して社会問題を発信している。18歳選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、株式会社笑下村塾を設立。「笑える!政治教育ショー」を開発し、全国2万人に出張授業を届ける。他にも、動画制作・講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント・企業研修などを手がける。夢は、お笑い界の池上彰になることである。

株式会社笑下村塾 創業者・取締役 たかまつなな氏

「お笑いを通して社会問題を伝えたい。」そんな想いとともにSDGsを推進する活動を続けるたかまつ氏。お笑いの要素とSDGsをつなげながら、子どもたちにもわかりやすく、楽しみながら世界を身近に感じることができる様々なSDGsワークショップを学校などで行なっています。今回は、自身が開発した『SDGsババ抜きカードゲーム』を参加者が実際に体験できる機会を提供いただいきました。


<たかまつ氏のおすすめ教材>

 

「SDGsババ抜きカードゲーム」
笑下村塾オリジナルのゲーム形式。「国際協力」などのワードは遠くの国のことと思いがちだが、ゲーム内で日本国内の問題を取り扱うことで、カードゲームを通して問題を自分ごとに置き換えてもらうような仕組みとなっています。


 

【鈴木大樹氏 プロフィール】
慶応ビジネススクール修士課程修了(MBA)、カリフォルニア統合大学院(CIIS)臨床心理学修士課程修了。東京銀行、Accenture、コーチAを経て、GiFTに参画。ファシリテーターとしてGiFTの海外研修Diversity Voyageを7か国でリードする。文部科学省の官民協働国家プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」事前・事後研修講師。

(一社)グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)
シニア・ダイバーシティ・ファシリテーター 鈴木大樹氏

1人ひとりの「世界をよりよくする志」(=グローバル・シチズンシップ)を育てるプログラムを提供しているGiFTで、シニア・ダイバーシティ・ファシリテーターとして数多くの海外研修『Diversity Voyage』に同行している鈴木氏。今回は、SDGs4.7につながるグローバル・シチズンシップ教育プログラムの紹介として、この『Diversity Voyage』で大切にしている要素、そしてプログラムを通じて見られた参加学生たちの変化など、プログラムの成果の裏側にあるヒントを紹介。ダイアログを深め、お互いのストーリーから学び合うプログラムの土台となる「GiFTのグローバル・シチズンシップ・プロセス」についてもお話いただきました。


<鈴木氏のおすすめプログラム>

    

共創・社会参画型の短期海外研修「Diversity Voyage」
英語力不問で参加できるDiversity Voyageは、アジア7カ国で開催中。海外現地の社会起業家の人生と、その物語に寄り添う「Story Based learning」などが組み込まれた「グローバル・シチズンシップ・プロセス」を土台に、日本人の学生と現地の学生がダイアログを重ねながら進行するプログラム。


【八星真里子氏 プロフィール】
コンサルタント、協力隊(海外ボランティア)、中学校教員(以下略)を経て、現在はJICAで開発教育/国際理解教育支援に取り組む(研修、教材作成、その活用法周知etc)。「JICAは教育資源の隠れた宝庫」と確信するも、JICA単体ではこれを教育現場に還元しがたく、教育にかかわる多様なアクターとの連携を!と邁進中。

JICA広報室 地球ひろば推進課 八星真里子氏

青年海外協力隊時代に目を輝かせて新しい事に挑戦する途上国の子どもたちに出会い「教育が持つ可能性」を感じた、という八星氏。日本の生徒には、世界と自分の繋がりに気がついて欲しい、と、映像教材を活用した対話を促す授業の取り組みについてシェアいただきました。「今皆さんが着ているもののうち、原材料が日本のものってどの位でしょう?」と、世界の相互依存関係が学べる冊子や、国際協力現場をうかがい知れるJICA広報誌など、持続可能な社会を考えるヒントとなるJICA教材を紹介くださいました。


<八星氏のおすすめ教材>
 

授業で使える10分映像集(アクティブラーニング教材)
映像テーマは『国際協力・SDGs』『教育』『難民』『イスラム』の四つ。 「JICA 映像教材」で検索するとこちらの映像や、それを活用した学習指導案、事業実践事例など掲載されたページをご覧いただけます。




ファシリテーター

一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT) 
代表理事 辰野 まどか

(本イベントではファシリテーターを務めました)

《プロフィール》

17歳の海外体験をきっかけにグローバル教育に目覚める。大学時代に世界100都市以上を訪れ、様々なプログラムを通して、自らを実験台に、グローバル・シチズンシップを育成するグローバル教育を体験する。コーチング専門会社勤務後、米国大学院留学し、異文化サービス・リーダーシップ・マネジメント修士号取得。その後、米国教育NPOにおいてグローバル教育コーディネーター、内閣府主催「世界青年の船」事業コース・ディスッカッション主任等を通して、世界各地で多国籍チームとグローバル教育を実践。 2012年末に(一社)GiFTを設立し、多様性の中から新たな価値を創りだすグローバルシチズンシップ育成推進のための活動を開始。 現在は「トビタテ!留学JAPAN」高校生コース事前事後研修やアジア7カ国を舞台にした海外研修等、中学・高校・大学・企業を対象としたグローバル・シチズンシップ育成に関するプロデユース、研修、講演等を行っている。

2016年より東洋大学食環境科学研究科客員教授
2015年より「持続可能な開発のための教育(ESD)円卓会議」委員

Voice

参加者の声
  • SDGsの教材の無限の可能性に改めて気づきました。また広げていきたいと思います。全ての人がつながるプラットホームであることを確信しました。

  • 自分が考えていたこと、思っていたこと、空想していたことをもっと大きく、もっと深く、しかも現実に落とし込んで活動されていることに刺激を受けました。

  • 楽しさ、分かりやすさ、ワクワク感はとても重要だと思いました。

  • 改めて多くの人に知ってもらいたい内容だと思いました。

開催概要

イベント開催情報
日時 2018年9月16日(日) (14:15〜15:45)
会場

会場:聖心女子大学 (広尾) 4号館 アクティビティスペース

聖心女子大学 
〒150-8938 東京都渋谷区広尾4-3-1

[電車]
■東京メトロ日比谷線「広尾駅」
(2番「天現寺橋(聖心女子大学)方面」出口)下車
 広尾商店街(散歩通り)を通り 約3分

SDGs4.7 Cafe ワークショップ開催

一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト[GiFT]

Tel: 03-4540-1203
Fax: 03-4540-1197
E-mail: info@j-gift.org

主催 未来の先生展
GiFTは、2018年11月25日に持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)の実現を目指す関係者が集い、
未来の教育を共創する場『Educators’ Summit for SDGs 4.7 – For fostering our Global Citizenship』を
聖心女子大学 聖心グローバルプラザにて開催いたします。

『Educators’ Summit for SDGs 4.7 – For fostering our Global Citizenship』詳細&お申し込みは下のバナーをクリック↓