横浜市立東高等学校で2日間のGlocal Citizenship Campを実施しました!

横浜市立東高等学校はユネスコスクールの加盟校として、ESDEducation for Sustainable Development/持続可能な開発のための教育)に取り組んでいる学校です。

GiFTは横浜市からの受託により、6月に1学年を対象とした、2日間のGlocal Citizenship Campを実施しました。

今回は日本に住む海外からの留学生をゲストとしてお迎えしましたが、その数なんと43名!国籍も28ヵ国に及ぶ、実に多様なプロジェクトチームができました!

高校生たちは7名程度の小グループに分かれ、各グループに1名の留学生が入り、英語でコミュニケーションを取りながら、2日間で世界の社会的課題に関する発表を創っていきます。

事前学習も含めた全体のファシリテーションはGiFTダイバーシティ・ファシリテーターの木村大輔が行いました。またメインとなるグループでの活動は各教室に分かれて行ったため、そこでは木村に加え、同じくGiFTダイバーシティ・ファシリテーターの花村、忍、猪口の3名が担当しました。

1日目の朝はまだ緊張気味でしたが、自分や相手を理解するワークショップを通して徐々に打ち解けていきました。午後には本格的なグループワークがスタートし、社会課題の中から関心を持ったものを一人一人が持ち寄り、「伝えたいメッセージは何か」ということから、グループでの発表テーマを決めていきました。

キャンプとはいえ一緒に宿泊するのではなく、高校生も留学生も帰宅して翌日再会します。See you tomorrow! と声をかけ合って1日目を終えました。

2日目の朝はより慣れた様子で、お互いに再会を喜ぶ姿が見られました。発表に関するポイントを説明したあと、再びグループに分かれ、限られた時間の中で、「伝える」のではなく、「伝わる」発表のために考え、話し合っていきます。

そして午後はいよいよ発表の時間。各グループ一人一人の想いと力を集結させた発表は、地球温暖化や海洋ゴミの問題、ジェンダー平等などさまざまなテーマで行われました。クイズ形式や劇、紙芝居など、内容だけでなく発表方法も40グループ40通りのグループのカラーが表れる、個性豊かなものになりました。

そして最後の振り返りでは、学年全員の前で自分の思いを英語で発表するときに挙手が止まらず、2日間で大いに挑戦した生徒たちの変容を間近に見ることができました。

 

■参加した生徒からの感想コメント

・言葉がわからなくても意思疎通がある程度できると感じた。また、価値観の違う人と接して理解することが大事だと思った。

・初めはとても緊張して、全て英語なことに少し抵抗があったけど、実際すごく楽しくて、充実して濃厚な2日間になった。英語ができなくても伝えようとする気持ちが大事だなと思いました。

・英語で自分の意見を述べることは難しかったが、知っている単語をいくつか繋げることでどうにか伝えることはできた。みんなの前で意見を言うのは勇気がいるものだったが、できたときは達成感を感じた。

■ゲストとして参加した留学生からのコメント

・はじめ高校生たちは自信がなかったのか、声も小さくアイコンタクトも取れず、発言も少なかった。2日目にそれぞれが役割を持つようになり、発表準備では、チームの高校生たちが、大学生が考えるようなCovid 19の問題に関する考えをしっかり持っていることに驚いた。私が少し話す時のジェスチャーや強調する部分を教えて、みんなとても素晴らしくできていた。

・今回のキャンプは、高校生たちがグローバル・シチズンシップやSDGsなどの大切なテーマに興味を持つことができるような、今の時代にあった新鮮なアプローチだと感じた。思いの共有や振り返り、ブレインストーミングなどのワークショップは、私たちの大学のリーダーシップ学にもある手法を使っていて、高校生の様子からそれがとても効果的なものであることが証明されて、嬉しくなった。

・高校生のチームメイトたちは英語力が向上しただけではなく、チームワークのスキルも格段に上げていて、発表では劇をやったが、そのほとんどが高校生たちのアイディアだった。自分たちの力で何かを成し遂げられたし、高校生自身が自分たちにそれだけの力があることを知れる、良い機会だったと思う。

 

GiFTが東高校のキャンプを担当させていただくのは2年ぶりでしたが、生徒たちの語学への前向きさ、グローカル意識も2年前よりパワーアップしていて、生徒一人一人が自分なりに留学生とコミュニケーションを取りながら世界の課題に対するメッセージを発信する姿はとても頼もしいものでした。

東高校の先生方、生徒の皆さん、参加した留学生ゲストの方々など、関わってくださった全ての皆様に感謝です。ありがとうございました!

↑スタッフと留学生ゲストでの写真撮影の時だけマスクを外しました