兵庫高校で「2030SDGs」カードゲームを実施しました。
ユネスコスクールにも指定されている兵庫県立兵庫高校で、創造科学科の1年生40名の皆さんを対象に「2030SDGs」カードゲームを実施しました。これから行われる探求活動の導入としてSDGsへの理解を深めるため、今回お声かけをいただきました。
今回のワークショップを担当させていただいたGiFTダイバーシティ・ファシリテーターの猪口からSDGsについての説明、ゲームのルール説明を行い、早速ゲーム開始です!
生徒のみなさんは開始の合図で勢いよくゲームを進めていきます。
夢中になり賑やかな教室でしたが、ゲームの途中では「先生、マイク貸してください!」とゲーム運営事務局にマイクを取りに来て、全体に大きな声で訴えかける生徒も。その行動から、またゲーム全体が新しい方向へと動き出します。
終了後、「経済だけが発展した世界」から「社会と環境のバランスの取れた世界」に変容した結果を共有して、教室内には大きな拍手が起こりました。いくつかの問いをそれぞれのチームごとに振り返りをするリフレクションの時間では、各チーム活発に議論が行われました。全体発表で聞こえてきたのは、
「ゲーム前半は自分の利益のことばかり考えていたけど、後半は世界をいい方向に持っていこうとみんなで協力できるようになった。」
「SDGsの達成難易度は国によって違うけど、ゲームを通して、対話することやみんなが同じ発言権を持つことが大事なんだと思った。」
といった声でした。
ゲームを通して真剣に社会課題について考え向き合う姿勢に、近い未来に頼もしく活躍するみなさんの姿が思い浮かぶほどでした。「文理の枠を超えた学びを通じ、複雑で正解のない問題に向き合い、その解決に主体的に挑戦する」ことを目標に学習に励んでいる創造科学科のみなさん。これからの探求活動が実りある時間になりますよう祈っています!
<ゲーム終了後の生徒からの感想>
◉この世界には、国の数の分だけ国内の状況に違いがあるためSDGsを達成するには、各国が強みとしている分野は他国に力を貸し、反対に弱みとしている分野は他国から力を借りるといったような”協力体制”が最重要であると感じました。また、「世界は繋がっている」というフレーズが心に響き、この言葉からSGDsに関係のない人は一人もいないんだということを改めて実感させられました。そして人はこんなにも自分のことを優先して行動してしまうのかと驚きました。
◉SDGsという目標は、達成が難しい、机上の空論だと思っていたが、目標があるというだけで、国家や人間一人一人の行動に影響を及ぼし、たとえ達成できなかったとしても、今後の世界の動きに関わってくるのだと知りました。
◉私は、創造科学科全体で何かSDGの目標達成のために大きな取り組みをしてみたいです。具体的には、地域の人にSDGsをもっと知ってもらうために講習会などを行ったり、海や陸の豊かさを守るために何が必要か調べ発信してみたいと思います。
◉今までは学校教育や調べ学習などでSDGsについての知識ばかりを取り入れていましたが、SDGsを「知る」ことだけでなく「行動する」という、次の一歩を踏み出さなければいけないと思います。SDGsについて調べて発表するというだけで終わってしまっては何も変わりません。私たちが次にやるべきことは「行動」です。 SDGsが自分の生活と関係ないと思っている人はやはり多いと思います。そのような人々に対して、私たちから呼びかけていくことが今後もっと必要になるのではないかと感じました。