横浜市立南高等学校の国内研修プログラムを実施しました。
11月はじめの3連休、横浜スーパーグローバルハイスクールに指定されている、横浜市立南高等学校の国内研修プログラムをGiFTが担当しました。
このプログラムでは、学校を代表して参加した8名の生徒が、大分県にある立命館アジア太平洋大学(APU)と鉄輪温泉街を舞台に、APUの留学生とともにワークショップやフィールドトリップ等を体験し、テーマである「持続可能な世界の実現に向けて私たちができること」を探究しました。
プログラムは全て英語で行われ、APUのインターナショナルなセッティングの中で生徒たちは二日間の英語漬けの環境にも挑戦。APU卒業生でもあるGiFTダイバーシティ・ファシリテーターの花村が、プログラムのファシリテーションを担当しました。
1日目
生徒たちは緊張の面持ちの中APUキャンパスに到着し、今回一緒にプログラムに参加する留学生4名の温かいウェルカムで迎え入れられました。
自己紹介などのアイスブレイクから始まり徐々に会場内が打ち解けてきたところで、少人数チームでのライフストーリーを共有する『ダイバーシティ・ダイアローグ』を行い、仲間を深く知る時間を持ちました。参加した留学生からは、それぞれの出身国が抱える社会課題にも触れてもらい、生徒にとっては世界を身近に感じる瞬間に。
仲間との距離が近付いたところで「自分が未来に見たい世界」を思い描き、一人ひとりがビジョンの書かれた付箋を共有しました。終わる頃には全員の熱い想いが重なり合ってパワフルな時間になりました。
2日目
朝から別府温泉郷のひとつである鉄輪温泉街へ足を運び、地獄温泉ミュージアム見学や街歩きをしながらSDGsの観点で探究へ。地産地消の取り組みや地熱の仕組みを目の当たりにし、留学生との会話の中で地域への理解も深めていく短いながらも盛りだくさんの内容となりました。
午後はAPUのキャンパスに戻り、新設の木造校舎や国際寮を巡りました。環境への取組みや国際色の豊かさなどに触れて、各々が感じたことや気付きを熱心にメモに残しました。
たくさんの情報を五感でキャッチして、いよいよテーマに対する自分たちのアクションプランの共創が始まります。チームでの対話は、思わず白熱して距離が近づくほど真剣に意見を出し合いました。
発表の時間ではテーマに対して、平和、環境、教育など様々な視点からのアイディアが聞かれました。チームの案にプラスして「海外に足を運んで相手の文化を知る」、「誰もが勉強しやすい教育ツールを作る」など自分がこれから起こす第一歩としての個人アクションも発表しました。
発表を終えてほっと安堵したあとは、振り返りとして一緒に頑張ったチームの仲間に感謝のメッセージを送り合いました。
お別れの時間には、生徒から留学生に寄せ書きと南高校Tシャツを渡して、最後まで笑顔で温かい雰囲気に包まれる二日間となりました。
APUの学生たちの素晴らしいホスピタリティとキャンパスの環境の素晴らしさ、そして別府が持つ多面的なSDGsの要素、学びのフィールドとしても素晴らしい舞台で、世界を自分ごととして感じてくれた生徒たち。彼らの世界への気づきがこれからの高校生活、そして未来にどんな風を起こしていくのでしょうか。
今回の研修報告は南高校の学内での掲示も予定されており、周りの生徒にも体験や発表したアクションプランが伝わっていくのが楽しみです。
プログラム後の参加者の声(参加した南高校生たちの振り返りコメントを一部抜粋)
それぞれの私の在りたい姿は個性があり一人一人異なっていたが、世界の在りたい姿は共通してくることがとても興味深かった。それぞれの自己の目標を達成することが、世界をより良くする一歩ではないかと思った。
自分ができる最大限の英語で話していれば、相手も理解しようとしてくれていることに気づきました。申し訳無さや恥ずかしさを感じながらも、自分でも想いを伝えることができる喜びも感じられました。
自分は、思っていたよりも世界に近いところにいるのだと感じた。今までは、世界について考えるのは、世界中を飛び回って働く人や、高い能力を持った人たちだと思っていたが、今回、世界の未来について実際に話し合ってみて、10代の自分達でもできることに気づかされた。
『世界を変える』今まで漠然とした言葉だと思っていた。取り組みたいけどでも出来ない。行動を起こすには何かが足りない。など言い訳がましく、行動することを後回しにした。しかし今回のプログラムで本当に動かなくてはならない、何か情報を知りたいなど世界のことに敏感になった。本当に動きたいと思った。
GiFTでは各教育機関のご予定やニーズに合わせ、短期の国内研修プログラムを提供しています。
国内にあるダイバーシティ(多様性)に出会う体験をぜひご一緒しましょう!