青森県立青森南高等学校での「グローバル人材合宿」
2014年1月11日(土)、12日(日)の2日間に渡り、青森県立青森南高等学校主催の「グローバル人材合宿」(Global Citizens Camp 2014)が行われました。
GiFT事務局長、辰野もメイン講師として招待を受け青森に入り、1泊2日の合宿に参加してきました。
今回の合宿で辰野が担当したのは、プログラム冒頭の基調講演と、ロールモデルカフェ・ワークショップ、そしてプログラム最後の「未来へのGiFT(贈り物)」ワークのファシリテーター。
冒頭の基調講演では、「グローバル人材とは」をテーマに、GiFTが考える「これからのグローバル人材」として、
「私たちは大きなグローバル社会の一員です。その中で自分の人生をどう作っていくのか、社会に入って何に貢献していくのか、そういうことをきちんと考えられる人が地球市民でありグローバル人材だと思っています。」
というメッセージ込めてお話させていただきました。
また、ファシリテーターを務めたロールモデルカフェは、全国からゲストとして内閣府青年国際交流事業「世界青年の船」事業の既参加青年の社会人(イエメン、UAE、トルコからのメンバー含む、17名)が招かれ、彼らをゲストとしてワークショップを行いました。
12/15(日)開催のGo Global Japan Expoでも行った「グローバルを自分の身近に引き寄せるワークショップ」。グローバルな体験を持つゲストの人生を共有することで、彼らの変化のきっかけ、グローバルに対する考え、感じていることに共感することで、「自分にもできる」「グローバルは遠くの話じゃない」と参加者に感じてもらい、一人ひとりの未来へのアクションへつなげていくGiFTが開発したワークショップです。
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ワークショップでは、ゲストの社会人と高校生が小グループに分かれ、ゲストがこれまでの人生のアップダウン、変化のきっかけ、人生のターニングポイントなどについて、『GiFTカーブ』という人生をエネルギーカーブで表したワークシートを使って語ってもらいました。
物語を聞いた高校生からは「一人一人が貴重な体験をされているので、それがとてもうらやましいと思いました。そういう人たちが将来社会をひっぱっていくようになるのだなと思いました」という感想も寄せられ、その模様はその日のNHK青森のローカルニュースのトップニュースとして紹介いただきました。
その場をファシリテートしながら、一般的に定義されているちょっと遠い存在になりがちな「グローバル人材」ではなく、自分の心のワクワクに触れ、周りの仲間と繋がりながら、今ここから未来を創ることができる人、つまり今いる私たちが地球市民であり、グローバル人材であるというメッセージがゲストメンバーの物語から高校生に伝わった感触を感じることができました。
そして合宿の最後には、参加者の高校生たちに「将来、ロールモデルカフェでゲストとして呼ばれたらどんな話をする自分でいたいか」という問いかけとともに、未来を扱う時間も取りました。
未来に向かっての夢・決意は、『GiFTカード』と呼んでいるハガキサイズのカードに言葉を書き込んでもらいました。このカードは「未来へ向かう船に乗せた積み荷」に見立ててあり、みんなで言葉を書き込んだカードは、一人一人発表してもらい全体で共有したあとには、一緒に船に載せて未来への航海に出発する、というワークショップです。
今既にキラキラしている高校生メンバーは、きっと将来、素敵なロールモデルになっていつかこの高校に戻ってくるんだなーと、心から未来に対するわくわくを感じられる2日間の合宿でした。
《最後に(辰野より)》
今回の「グローバル人材合宿」で特に印象に残ったのは、青森県立青森南高等学校の取り組みの先駆性と、集まった「世界青年の船」事業の既参加者メンバーがこれまで行ってきた多種多様な体験・ワークショップの話や最高のチームワークでした。
今回集まったメンバーは、ケニアのスラムに学校を建てる団体を設立したり、ギリシャ等で異文化理解のワークショップしにいったり、と多様な経験をもち、素晴らしい熱意と行動力、そして固いチームワークで1泊2日のプログラムを作っていました。
「世界青年の船」事業に参加して、13カ国260人と共に43日の航海をしたことの体験・そこで気づいた価値が、こういう形でその後も表現されている、と感じることができました。
実際、今回の青森県立青森南高等学校でのプログラムも、「世界青年の船」事業の既参加青年でもある教員の方が中心となって、海外経験のある方や海外から日本に来ている方を集め、彼らと一緒に今までになかった教育機会を生み出す、そんなチャレンジに満ちた試みでした。
そして、そんな先駆的な試みを取り入れて、次世代の育成を行っている青森南高等学校の生徒の皆さんのお話を聞いて、まさにここからこれからのグローバル教育が始まっている気がしました。
GiFTは今後もこのような取り組みを応援し、共に創り出す活動を続けて行きたいと考えています。青森県立青森南高等学校のみなさん、今回はお招きいただき、貴重な機会を本当にありがとうございました。