「教育ファシリテーター」養成プログラムの場づくり研修を開催!
先日、文部科学省令和6(2024)年度ユネスコ活動費補助金(SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業)の採択事業「SDGs達成に向けた変容と共創を促す『教育ファシリテーター』養成プログラム」を開催しました。
全国から志ある30名の先生方がご参加くださったこの研修は、ユネスコ加盟国194カ国が昨年11月に満場一致で採択した、これからの新しい教育の方向性である、通称「ユネスコ新教育勧告」*を指針として、変容と共創を促す「場づくり」を学び合い、実践していくというプログラムです。
*ユネスコ新教育勧告の正式名称:
(日)平和ならびに人権、国際理解、国際協力、基本的自由、グローバルシティズンシップおよび持続可能な開発のための教育に関する勧告
(英) Recommendation on Education for Peace and Human Rights, International Understanding, Cooperation, Fundamental Freedoms, Global Citizenship and Sustainable Development
研修の様子
2日間かけて参加者のみなさんと探究したのは、「『ユネスコ教育新勧告』とは何か」「変容と共創を促す場をつくるファシリテーターとは何か」という2つの問い。その中で、「場づくり」「あり方」「聴く」「問い」「対話」「リフレクション」、そして、「ビジョン」「探究」など、さまざまな要素を共有しました。
みなさんの中から生まれる言葉によってこれらの概念が言語化されていき、ファシリテーションや場づくりの意義、価値が深められていった、とても豊かな時間となりました。
また、今回の場づくり研修には、9月に実施予定の「変容・共創フィールドワーク」の共創現地パートナーの方々も駆けつけてくださいました。気候変動コースからODYSSEYの成澤みくさん(宮城県東松島市)、多文化共生コースからIIECの杉野アドリアーナさん(静岡県浜松市)がお越しくださり、それぞれの地での活動への想いや物語を丁寧にお話しくださいました。
ユネスコ新教育勧告という世界的な教育改革の中で、わたしたちGiFTと本研修参加者の先生たちが、まずは日本で広めていく教育ファシリテーターの価値。
今後のフィールドワークを通してどんどん深まっていく参加者の学びや気づきについては、2025年1月25日(土)の成果報告会にて発表予定です(@聖心女子大学)。興味のある方ならどなたでも参加いただけますので、ぜひご一緒しましょう!
30名のパワフルな教育関係者のみなさんとの出会いに心から感謝です。
参加者の声
2日間通して、教育の目的が平和や人権であることに気づかせてもらいました。そういったものに明確なゴールが設定されているわけではないと思います。特に今や、これからは答えを共創いくという時代だと思いました。そのために変容していく姿勢も大切です。それらのことを踏まえ、学びをファシリテートできる人が必要であると思います。
不確実な世の中になって大人でもわからないことが多い。子どもたちや学生だけでなく、親、地域、会社、学校など、いろいろな人たちと話し合う場を作って、それぞれの方の声を引き出すスキルはとても重要だと思います。参加者同士の声を聴いて自分のマインドが変わるプロセスを経て、初めて共生が成り立つことがなんとなく理解できました。教育ファシリテーターが必要とされる理由だと思います。
教育に関わる者として、『平和で持続可能な社会をつくる』という大前提に立ち返られた。対話を通して、自分とは異なる考えや価値観に触れることの面白さと大切さを学んだ。多文化共生のお話の中から、全く知らなかった世界にふれ、自身の無知に気づかされ、『知る』ことの大切さと、人の奥にある想いや背景に思いを寄せることの重要性も学びになった。
教育に関わる者として、『平和で持続可能な社会をつくる』という大前提に立ち返られた。対話を通して、自分とは異なる考えや価値観に触れることの面白さと大切さを学んだ。多文化共生のお話の中から、全く知らなかった世界にふれ、自身の無知に気づかされ、『知る』ことの大切さと、人の奥にある想いや背景に思いを寄せることの重要性も学びになった。
▼ユネスコ新教育勧告についてのコラム記事を公開しています(執筆:GiFT理事 木村大輔)。